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5分でちょっと賢くなれる名言考察

真似をするときには、その形ではなく、その心を真似するのがよい。

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真似をするときには、その形ではなく、その心を真似するのがよい。

(渋沢栄一)

サクッと紹介

こちらは、実業家の渋沢栄一の名言です。

渋沢栄一は、生涯で約500もの会社の設立に関わったとされており、その功績から「日本資本主義の父」と呼ばれている人物です。

また、2024年からは新1万円札の肖像になることも決まっています。

 

しっかり考察

模倣は上達の第一歩

真似をすると聞くと、なんだか自分で考えていないみたいだし、他人の作品をパクるといったように、あまり良いイメージを持っていない人もいるかもしれません。

しかし、真似をすること自体はとても素晴らしいことです。

 

例えば、きれいな絵を見て「自分もこんな絵が描きたい!」と思ったら、まずはその絵を模写することから始めるという人も多いと思います。

もしくは、その絵を描いた画家やイラストレーターの描き方を真似したり、その人が使っている道具と同じものを買いそろえたりする人もいるかもしれません。

とにかく、優れた人の真似をして少しでも近づこうとするのではないでしょうか。

 

なぜ人は、他人の真似をするのでしょう。

それは、単純に憧れから真似をするというのもあるでしょうが、やはり真似をすることが上達の一番の近道だからだと思います。

しかも、真似をするだけなら誰にでもできそうな気がするので、取っつきやすいのです。

作品を盗用するなどの悪意をもった模倣は良くありませんが、常識の範囲内であれば基本的に模倣は良いことです。

物事に取り組む際に、何から始めればいいかわからないという人は、まずは優れた人の真似をすることから始めてみてはいかがでしょうか。

 

形式ではなく本質を理解する

真似をすることは上達の第一歩です。

しかしながら、ただ真似をするだけでは十分ではありません。

単に形式だけを模倣するのではなく、その本質を理解することが大切です。

 

例えば、野球が上手くなりたいと思ったときに、優れた野球選手の練習方法を真似するとします。

その選手が毎日100回素振りをしているからといって、ただ闇雲に100回の素振りをすれば誰でも野球が上手くなれるかといえば、けっしてそうではありません。

形式としては「100回素振りをする」という同じ行為でも、その本質がまるで違うからです。

 

野球選手は、ひと振りごとに投げられたボールの回転や振ったバットの軌道、バットにボールが当たるタイミングなどをすべてイメージしながら素振りをしています。

そのようなことを理解しようともせず、ただバットを振っているだけでは、せっかく同じ素振りという行為をしているのに、身につく技術に天と地ほどの差があります。

 

渋沢栄一の「形ではなく、心を真似する」というのはこのことだと思います。

何も考えずに振る100回より、その本質を理解して振る1の方がはるかに価値があります。

何事も形にとらわれず、その心を真似することを意識しましょう。

 

二番煎じで終わらないために

すべての物事は模倣することから始まるといっても過言ではありません。

しかし、所詮それはただの始まりにすぎません。

誰かの真似だけで終わってしまえば、それはただの二番煎じになりかねないのです。

二番煎じがすべて悪いことだとは思いませんが、せっかくなら自分だけのオリジナリティを追求していきたいものです。

 

オリジナリティを作り上げていくためには、いろんな人の考えや行動を参考にしていくことが重要だと思います。

様々な人の優れた考え方自分に合った練習法を取り入れ、自分の基礎をしっかり固める。

そうやって固めてきた土壌の上にのみ、自分だけの花は咲くのです。

どの分野にも、先駆者や異端児と呼ばれる人は存在しますが、そのような人でさえ誰かの何かに影響を受け、少なからず模倣をすることで基礎を築いているということを心に留めておきましょう。

 

ざっくりまとめ

  • 真似をすることが上達の一番の近道。

  • 形式ではなく本質を真似してこそ価値がある。

  • 模倣して基礎を固めたうえで、初めてオリジナリティは形成される。

 

参考

『論語と算盤』(著:渋沢栄一)